【コラム】Oscar Jeromeのデビューアルバムが楽しみな理由

こんにちは。

 

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タイトルの通りサウスロンドンジャズシーン最大級の注目株Oscar Jeromeのデビューアルバムが8月14日にリリースのだが、いつからジャズという言葉が耳馴染みの良いものになったのだろうとふと思った。

 

音楽好きの皆様もきっと同じように思ったことのある方も多いはず。

 

ジャズのイメージって自分の中では特別な大人が楽しむ別世界の音楽のイメージだった。高校生くらいのまだIPODを使っている時、今みたいにサブスクで音楽が気軽に楽しめなくてTSUTAYAに行ってよくCDをレンタルしに行っていた。そこでもジャズの棚はやはり特別な世界に見えたし自分もお父さんくらいの歳になったら白い髭を生やしてお酒でも飲みながら聞いているのかななんて思っていた。(そもそも大人になってもお酒が弱い体質だったためそれは実現不可能という切ない現実)

 

何回か適当にコンピレーションを選んでみて自分のライブラリに取り込んでみたりしたがやはり18〜20前後の自分には難しくてただライブラリに入っているだけの状態。当時UKロックが大好きで周りの音楽好きの友人達にもジャズを聞いている子はいなかったし話に上がることはなかった。当時僕たちはUKの新しいカルチャーNEW RAVEに夢中になっていた。今見るとすごい派手なカルチャーだったと思うけどスキニーパンツに紐を縛り上げたコンバースは最高にかっこよかったし、同じ時期にArctic MonkeysがデビューしたりとにかくUKは燃え上がっていると言わんばかりに新しいものが登場し熱気に溢れていたのが日本の地方在住の僕でも感じ取れた。毎日通学途中のタワーレコードに行って新しいアーティストを探すのに夢中で講義をサボっていたのもいい思い出。

 

そんな学生時代を過ごして社会人になって音楽を聴くのがいまいち楽しくない時期があった。この時初めて知ったのだが自分は辛いときに音楽に励まされるとかそういうタイプでなく充実している日々の中に音楽があってその音楽が宝物になるタイプ。だからこの時期に決めたことがあって大好きな音楽をずっと好きでいるために毎日を充実させてやるって決めた。今のところ音楽を聴くのがそれ以来嫌いになったことないし日々充実してるのかななんて思えてくる。特に気の合う友人と音楽の話で分かり合える瞬間が一番楽しい。最近の熱い出来事はこんな田舎でFontaines D.C.について語り合える友人ができたことだろう。

 

話が少しそれてしまったが、いつからジャズが身近になったんだという話。自分の場合2017年あたりのJORJA SMITHやREX ORANGE  COUNTYそして大本命のTOM MISCHにFKJ,THUNDERCATらの登場あたりからジャズのサウンドが日常に浸透してきた。そして何よりも純粋にこのムーブメントがものすごくかっこいいと思えた。自分が年齢を重ねたのもあると思うが自分より若い世代がこんなにクールな音楽を奏でていることに関心したし、改めてUK,USシーンのカルチャーの発展スピードに驚かされた。この頃からサウスロンドンの新しいアーティストにとても興味を持つようになった。

 

同じ新世代のジャズでもUKのアーティストだとクラブカルチャーと近い距離でソウルやファンクなどとミックスされクラブジャズ的なアプローチをするアーティストが多くて自分の音楽の歴史とリンクさせてもUKジャズは自然に受け入れることができた。

 

そして来月14日UKジャズシーンから大注目の新星Oscar Jeromeのデビューアルバムが発売。

UK新世代ジャズシーン新鋭ミュージシャンが集結して制作されたという快作らしい。先行リリースされている楽曲を聴いても期待値は上がるばかり。トムミッシュと同じ音楽カレッジを卒業しておりモデルばりのルックスに合わせて知的さもたまらない。9月のGREENROOM FESTIVALでも初来日が決まっているがこれに関してはまたベストなタイミングで多くの方に見て欲しいと思ってしまう。様々なアーティストが登場したここ1,2年のUKジャズシーン。2020年代もさらに盛り上がることを確信させてくれる希望の1枚になって欲しい。ポストパンクと並んでジャズは今最高に熱いジャンルの一つなのだ。

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